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地味だけど高リターンが期待できそうな鉄道株の魅力

先日、鉄道輸送大手ユニオン・パシフィック(UNP)の財務諸表を見てました。想像していた以上に高収益で増配率も高く、投資パフォーマンスも良くってちょっと感動しました。良い銘柄だな~、欲しいな~と率直に思いました。

バランスシートを見ると、最近よく見る無形資産たっぷりのBSではなく、有形固定資産がほとんどなのがわかります。20世紀型企業というか古き良き企業というか、なんかそんな印象を持ちました。「Always 三丁目の夕日」的な感じ。鉄道輸送って、そんなに大きなイノベーションは起きない業界ですからね。

鉄道株と言えば『株式投資の未来』の一節を思い出します。

アンディ・ケスラーは、ウォールストリートジャーナル紙に『配当を憎む』と題するコラムを寄贈し、こう述べている。

「配当は経済成長を生まない。落ち目の企業は配当で投資家を抱き込もうとしているだけだ。それよりも、将来性ある企業の事業投資を支援して、高リターンを狙うのが正解だ。配当が高ければいいだけの話なら・・・・鉄道株を後生大事に持っていればいい。」

(中略)

ケスラーは鉄道株を保有する投資家をからかっているが、鉄道株は過去45年間、工業セクター全体どころか、S&P500種平均さえ上回る運用成績を達成している。

ジェレミー・シーゲル著『株式投資の未来』より抜粋

『株式投資の未来』が出版されたのは2000年代前半ですが、大手鉄道会社のユニオン・パシフィック(UNP)は、今世紀もS&P500種平均を超える高いリターンを残しています。UNPの2000年~2018年のリターンは年率16.8%(配当込み)でした。

貨物を輸送する手段は飛行機、鉄道、トラック(車)と複数ありますが、この中で鉄道ビジネスは過当競争に巻き込まれることなく、高い収益性を維持できています。キャッシュフローは非常に潤沢。

以下はUNPのFY08~FY17の営業CFとフリーCFの推移です。

非常に安定していますよね。金融危機が起こった直後のFY09はさすがに低迷していますが、それでもプラスを維持しています。ちなみに、営業CFマージン(営業CF / 売上高)は30%近くもあります。

なぜこれほど高くかつ安定した収益が実現できるのか?
鉄道輸送って地味だし、そんなに儲かるイメージはないと思いませんか?

新規参入がほぼなく、競合がいないという点が大きいと思います。人口密度がべらぼうに高い東京みたいな場所は別として、一般的に同じ区域に複数の路線が乗り入れるメリットはありません。参入したところでカニバリして、自社の売上が伸びないことはわかり切っています。法律の規制がなくとも、最初に参入した企業がシェアを独占できます。

トラック輸送や航空機輸送は競合がひしめいていて、どうしても価格競争に陥りがちです。貨物輸送というサービス自体は結構コモディティですからね。なるべく安い業者に発注しようと考える事業者がほとんどでしょう。

また、鉄道輸送ってパイが急激に増えないから、頭の切れるイノベーターの目に留まることも少ないです。技術革新が起きないため、余計なR&Dコストなどもかからず、粗利益がほぼそのまま株主に残ります。実際、UNPの販管費率(販管費/ 売上高)は4%~5%とかなり低いです。比較対象として妥当かわかりませんが、自動車大手ゼネラルモーターズ(GM)の同比率は15%ほどで、UNPの3倍もあります。

世の中は常に変化しています。20世紀高リターンを達成した銘柄、業種が21世紀も同じく高リターンを達成すると安易に判断することはできません。ですが、株主に多くの富を残す企業はこれまでと大きくは変わらないだろうなって最近よく思います。再考が必要そうなのは、アマゾンやアルファベットなどハイテク大手への投資判断くらいかな。

やっぱ、数字がすべてを物語ってくれます。『株式投資の未来』を読んでたから、正直はじめっから鉄道株には良いイメージを持ってました。ただ、実際に財務データを見ると、別に『株式投資の未来』を読んでいなくても、「あ、これは良い銘柄だな」って思ってたはず。

何か違うんだよな~。高い株主リターンを残してきた銘柄の財務諸表って、その他諸々の企業のそれとは明らかに違います。雰囲気レベルで違う。財務データをグラフにした時に「あ、こいつはできる奴だな」って思います。

UNPはここ数年の売上低迷が少し心配なものの、利益率と利益安定度の高さは素晴らしいと思います。株主還元もしっかりやってます。

さすが、バフェット(バークシャー)が投資するだけはあります。バークシャーは2010年に鉄道会社バーリントン・ノーザン・サンタフェ(BNSF)を340億ドルで買収しました。バークシャーと言えば、アップルやバンカメといった上場株投資で儲けていると思われがちですが、様々な事業会社を傘下に抱えています。鉄道事業は保険事業に匹敵するバークシャーの大きな収益源です。

これからも鉄道輸送は社会に必要とされるだろうか。もしかしたら、ドローン輸送が主流になる・・。いやいや、今鉄道で運んでいる工業製品や資源、自動車をドローンで運ぶのはいくら何でも無理だろう。鉄道輸送は消えないと思います。

鉄道株っていいですね。財務分析やってみて、改めてそう思いました。こういう地味でイノベーションも起こらないけど、社会から必要とされ安定したキャッシュフローを稼げるビジネスは長期投資向きだと思います。UNP欲しいな~。

Source: Grow Rich Slowly シーゲル流米国株投資で億万長者になる!
地味だけど高リターンが期待できそうな鉄道株の魅力

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